2020.12.09

医療法人 平和会 平和病院
理事長兼院長 増田 益功

地域医療と専門医療を担う病院を目指して

長い歴史を誇りに、新しい未来へ

平和病院は、1946年に開設された75年間の歴史を持つ病院です。石川島芝浦タービン(株)が創設し1961年に(株)東芝に合併されてからは、東芝が医療法人平和会を経営支援していました。東芝の支援の下、安定的に運営しておりましたが、東芝の経営環境が変化する中で病院事業の見直しを検討せざるを得なくなりました。将来、診療報酬や介護報酬などの社会保障費が適正化されていく中で、当院のような200床未満の病院単体では、生き残っていくことに大きな不安がありました。そこで、地域を重視した医療事業を継続するために、CHCPグループに支援を依頼する運びとなりました。

現在の平和病院は、一般診療の内科、外科、皮膚科、整形外科、眼科や人工透析内科のほかに、専門性の高い緩和ケア科や脊椎外科の診療を提供しています。また、通所リハビリテーションを併設し、訪問看護ステーションや居宅介護事業所も展開しており、患者様を急性期から慢性期まで包括的に診療する体制が整っています。包括的な地域医療を担いながら、専門性の高い医療を提供できることが、当院の特徴、強みといえるでしょう。

グループならではのメリットを実感

CHCPグループの支援を受けることとなった現在も、病院名や診療体制に変わりはなく、職員の雇用や処遇条件も変わっていません。そのため、いわゆる支援母体が変わったという実感は、職員にはすぐには感じなかったようです。しかしながら、CHCPグループから病院経営企画を担当するメンバーが入ってきて、たくさんの職員にインタビューしてみると、ひとりひとりの仕事へのモチベーションが上がり、病院運営にも積極的に貢献していこうとする機運が高まっているのを感じられるようになりました。

CHCPグループの支援を受けるようになったことで、病院運営においてはさまざまな利点を感じています。グループ内の他の医療機関や調剤薬局と連携することができるようになったことは大きなメリットですね。具体的には、病院で必要な薬品や備品をグループで購入できるため、様々な物品や医材医薬品のコストが低減するといったことです。また、CHCPグループのスタッフによるサポートを受けることにより、グループ内の他の医療機関同士で病院運営上の課題点や取り組みについて情報交換ができるようになりました。単体の病院ではなにかと孤立しがちなので、お互いのベストなやり方を共有できるのは魅力です。医療安全の徹底、医療人材の確保、医療経営の安定を図るうえでも、大きな支えになっています。

地域医療の恒久的な担い手になるために

今後の平和病院は、より多くの患者様に利用してもらうために、地域医療の担い手として医療提供体制をしっかり整えその役割を果たしていきたいと思っています。そのためには、神奈川県近隣の中核病院で急性期治療を終え、在宅にはまだ復帰できない患者様を受け入れる「後方機能」の役割を積極的に担っていきたいと思っています。さらに、関東圏においても有数の実績を誇る脊椎外科と緩和ケア科があり、高い専門性があるのも強みとなると考えています。「後方機能」や脊椎治療を行う「横浜脊椎脊髄病センター」、また今後ますますニーズが高まる「緩和ケア」の3本柱を有する病院として地域にしっかりと根差しながら、地域医療により積極的に貢献したいと考えています。

今後、200床程度の中小病院では診療内容の充実や安定供給はもちろんそれを長く継続するために経営の安定化が必要となります。それを補うという観点からもCHCPグループからのサポートによって、1病院だけでは得られなかった病院経営のノウハウを利用できるようになり、経営の安定化が実現で切るようになりました。今までの経営手法をより高度化し、現場が提供する診療内容をより迅速に、適切に評価し、病院財政に反映させていくこと、これこそが地域医療の恒久的な担い手になるための必要条件であり、CHCPグループからのサポートによって得られる最大のメリットですね。

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